長引く咳に要注意 ~当院ではNO検査が可能です~
お子さんの咳がなかなか治まらず、心配されている方も多いのではないでしょうか。
長引く咳の中には、風邪の症状と思っていても、実は別の病気が隠れている危険性があります。適切な治療を行わないと、さらに咳を長引かせてしまうかもしれません。
そこで今回は、長引く咳の原因と当院で導入しているNO検査について解説いたします。
<長引く咳の原因>
咳は、気道に侵入した異物を排除しようと体が反応した結果です。
しかし、この咳が長引く場合、単なる風邪ウイルスが原因ではない可能性があります。
咳の原因の多くは風邪やインフルエンザなどのウイルスによるものですが、長引く咳の原因は他にも以下のようなものが考えられます。
・細菌感染
肺炎、気管支炎、百日咳など。痰が絡む咳や高熱を伴うことも多いです。
・マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマという細菌が原因の肺炎で、咳が長く続くのが特徴です。
・クループ
喉頭炎の一種で、乳幼児に多くみられます。特徴的な「犬の吠えるような咳」が出ます。
・アレルギー性気管支炎、喘息
アレルギー反応によって気道が炎症を起こし、咳が出ます。喘息の場合、咳が主症状となることもあります。
「長引く咳」と一言で言っても、ウイルス感染以外で咳が長引く原因は主なものだけでもこれだけあり、原因によって治療法も異なります。
正しい治療を行わないと咳がさらに長引いたり、悪化したりしますので、原因をしっかりと突き止めて早期に適切な治療を行うためにも、咳症状が気になる場合には早めにご来院ください。
<症状の観察>
診察の際には、お子さんの咳について詳しく説明できるよう、症状を観察しておきましょう。
観察のポイント
・咳の出方…乾いた咳、痰を伴う咳、など。痰の色にも注目しましょう。
・咳の頻度…1日に何回くらい咳をしているか。
・時間帯…特に咳が出やすい時間帯はあるか。
・咳以外の症状…熱、鼻水、鼻詰まり、呼吸困難、倦怠感など。
・症状の経過…いつから咳が始まり、どのように変化してきたか。
これらの情報をメモしておけば説明がスムーズになり、より正確な診断に繋がります。
<NO検査について>
聴診器による診察だけでは診断が難しい場合、当院ではNO検査(呼気中一酸化窒素濃度測定)を実施しております。
NO検査は、呼気中に含まれる一酸化窒素(NO)の濃度を測定することで、気道炎症の程度を確認する検査で、特に、喘息やアレルギー性気管支炎の診断に有効です。
NO検査は迅速、簡単に行うことができ、お子さんへの負担も少ないため、早期診断に役立ちます。
長引く咳を放置しておくと、咳症状の悪化だけではなく、睡眠不足や精神的なストレスの発生など、お子さんの生活の質(QOL)も低下してしまいます。また、長引く咳の中には結核など、より深刻な感染症の可能性も否定できません。
長引く咳の原因を早期発見し、適切な治療をいち早く行うためにも、咳症状が続いている場合は、早めに当院までご相談ください。
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