学校生活管理指導表について ~お子さんの安心安全な学校生活のために~
当院では、アレルギー疾患などを持つお子さんの学校生活をサポートするため、学校生活管理指導表の記入を承っております。食物アレルギーなどを持つあるお子さんが安心して通学・通園できるように、今回は、学校生活管理指導表について解説いたします。
<学校生活管理指導表とは>
学校生活管理指導表は、食物アレルギーなどお子さんの健康状態に関する情報を学校と共有するための連絡票です。保育園や幼稚園、小中高の学校で、お子さんが安全に学校生活を送れるよう、保護者、学校、主治医が連携するために活用されます。
お子さんの疾患や症状、必要な配慮、緊急時の対応方法などを医師が具体的に記載します。
<対象疾患>
学校生活管理指導表の提出が必要となる疾患には、以下のようなものがあります。
・アナフィラキシー
・食物アレルギー など
記載内容は疾患によって異なりますが、一般的には、現在の症状、運動制限の有無、薬の服用状況、緊急時の対応方法(連絡先、必要な処置など)が含まれます。
<提出手順>
学校生活管理指導表の一般的な提出の流れをご説明いたします。
園や学校によって異なる場合もあるため、詳しくは通院・通学される園や学校にご確認ください。
1.学校への相談: お子さんの疾患について、学校での配慮が必要であることを学校に相談します。
2.様式の入手: 学校から学校生活管理指導表の様式を受け取ります。
3.医療機関の受診: 様式に必要な情報を記入し、受診してください。
4.医師による記入: 医師が様式に必要事項を記入します。
5.注意事項の確認: 受診時に、学校生活における注意事項を医師とよく確認しましょう。
6.学校への提出: 記入済みの学校生活管理指導表を学校に提出します。
症状は成長とともに変化することがあるため、継続して管理・指導が必要な場合は、毎年新たに学校生活管理指導表の提出が必要となります。
<提出後の面談>
学校生活管理指導表の提出後に面談が実施されます。
面談時には「何かあったら」という抽象的な表現ではなく「どのような症状のときには」「どのような対応をするのか」など具体的に伝えるようにしましょう。
<保護者さまへお願い>
特に食物アレルギーのお子さんの場合は、診察時に以下の情報があるとスムーズです。事前にメモしてお持ちいただけると助かります。
・食べたもの
・症状が現れるまでの時間
・症状の詳細
・初めて症状が出た時期
・直近に症状が出た時期
<作成依頼はお早めに>
年度末の3月が園や学校への提出時期となりますが、2月~3月は学校生活管理指導表の記入を希望される患者さんにより診察が込み合うことが予想されます。
学校生活管理指導表の提出を予定されている方はお早めにご相談ください。
アレルギー疾患は成長とともに症状が変化しやすい疾患です。学校生活管理指導表は毎年更新し、提出しなおすことをおすすめします。
年に一度、学校生活管理指導表を書いてもらうために受診することで食物アレルギーの耐性獲得状況を把握することも期待できます。食物傾向負荷試験を受けることで、食べられる食物が増えているか確認することもできます。
学校生活管理指導表を書いてもらうタイミングを「アレルギー疾患治療見直しのチャンス」とし、定期的な検査で治療の見直しを行いましょう。
#アレルギー #アナフィラキシー