五種混合ワクチンについて
2024年度より四種混合ワクチンとヒブワクチンを混合した五種混合ワクチンが登場しました。2024年4月以降に接種する赤ちゃんは原則五種混合ワクチンを接種致します。
五種混合ワクチンで予防できる病気
五種混合ワクチンでは下記の5種類の病気を予防する働きがあります。
・ジフテリア
ジフテリアはジフテリア菌が原因で引き起こされる感染症で、ジフテリア毒素を大量に出して、神経や心臓の筋肉を侵します。これにより、発熱やのどの炎症、神経まひや心臓の筋肉に障害が起こり、死亡するケースもあります。現在、ワクチンの普及と抗菌薬の有効性により、この病気の発生は大幅に減少しています。
・百日咳
百日せき菌が原因で引き起こされる感染症で、咳を中心とした急性気道感染症です。感染力がとても強く、家族や周囲の人から感染します。免疫力が弱い新生児とくに6か月以下の児が感染すると重症化します。呼吸器不全で命に関わることもあります。
・破傷風
傷口に入りこんだ破傷風菌が毒素を大量に出すことで特有の症状が引き起こされる感染症です。口を開けにくい、首筋が張る、といった症状で始まり、次第に顔の筋肉が引きつって笑ったように引きつった顔になるなどの症状がでます。一旦発症すると死亡率が約30%と非常に危険な病気です。
・ポリオ
ポリオウイルスによって感染する感染症です。ポリオウイルスにかかっても症状がでないことも多いですが、症状が出た場合は麻痺などの中枢神経症状が中心のため、小児麻痺がおこり運動障害が一生の後遺症ととして残ることがあります。
・ヒブ感染症
ヒブ(インフルエンザ菌b型)は、鼻やのどから体内に侵入して感染する病気です。多くの場合、感染者は無症状で鼻の粘膜に菌を保有していますが、免疫力が低い1歳未満のお子様においては、ヒブに感染すると髄膜炎や急性喉頭蓋炎などの重症な感染症を引き起こすリスクがあります。
五種混合ワクチンの接種時期
生後2か月から接種できます。3~8週間隔で3回、3回目の6~18か月後に4回目を接種します。
これまでは四種混合ワクチンとヒブワクチンの接種が4回ずつ、計8回の接種が必要でした。しかし、五種混合ワクチンの登場により接種本数を半分に減らすことができます。
五種混合ワクチンにはゴービックとクイントバックの2種類がありますが、効果や副作用は同程度と言われています。当院ではゴービックを採用しております。
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